今日は久しぶりに読書記録を書きます。最近読んだ本に井上寿一『アジア主義を問い直す』(ちくま新書)という本があります。
終戦記念日の今日の話題にはぴったりかもしれませんね。
戦前とひとくくりにしてしまう1930年代ですが、なぜ1940年代の ような戦争に突入してしまったのかその答えがあるように思います。
また、その頃はアジア主義か親米外交かで常に揺れていました。1930年代は現代に通じるものがあります。
私の日本史概説の講義を受けた人は覚えているかもしれませんが、毎年講義で石橋湛山の思想と実際の歴史を比較した回がありました。 1~2回登場させた幣原喜重郎外交。そのあたりの話もふまえつつ話が展開されています。
ただ、毎年講義で登場させた植民地経済成長の話はふまえられていませんし、東南アジア域内交易の話が少しだけ出たにすぎないので、
経済の視点からはもう少し論じて欲しいところもありました。
いままさにアジア主義が台頭し、親米外交が問い直されている時期です。1930年代によく似た状況ともいえます。
忘れ去られたこの時代を思い出すのにはいい教材かもしれませんね。
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